皆様こんにちわ、ようやく雪の影響も収まり部品供給も元の状態になりつつあります。(一部例外の部品もあります。)部品待ちで長期お預かりになってしまったお客様、部品が入荷次第順次作業にかかっていきますので、今しばらくお待ちください。
さて、今回の車両はT様のBMW116。エンジンがかからなくなったとのことで、レッカーで入庫されました。
症状としては、セルは回るが点火しない感じ。燃料は1/4ほどあります。ですが、どうもガス欠のような症状・・・。燃料ポンプが怪しいなって事でリアシートめっくって動作チェック。
ポンプの作動音しています・・・。が、音が軽い! 一旦ガソリンを補給してみます・・・。しばらくセルを回したら、かかりました!やっぱりガス欠です。
ひとまず、テスターでガソリン残を確認してみます。タンク残12Lと表示されます。メーターの表示と同じくらいです。ここまでくるともう、アナログでのチェックです。燃料タンク外してみましょう。
・・・。ガソリン入ってないです・・・。これではエンジンかかりませんね。取り外したポンプについているレベルゲージの抵抗を測定します。
下にあるフロートを上下させるとロッドを介して基盤に電気が流れ、その抵抗でメーターが上下します。フロートをMAXまで上げると抵抗値は下がります。徐々に下まで下げますが途中から抵抗値が変わりません・・・。燃料ゲージ壊れてます・・・。ガソリンを満タンにするとゲージはMAXになります。それが徐々に減っていってゲージが下がりますが、1/4を示したあたりから下がらなくなり、気が付いたらガス欠となるようです。これはちょっと怖いですね・・・。普通にみたら分からないですから。
それでは、交換となります。が、燃料レベルゲージは燃料ポンプと一体になります。なので、ポンプが壊れていなくてもポンプも一緒に交換となります。
F20型 116はリアシート下の運転席側にあります。燃料ポンプを交換するには特殊工具にてリングを外さないと取れません。また、締める時も同様の工具がないと締まりません。
無理に外したり締め付けたりは中のパッキンを痛め燃料漏れの原因となるのでやめましょう。交換が終わりましたら、燃料をいれます。その際、テスターで入れた分量が正確に表示するのを確認します。問題なく表示されましたので、組み上げて完了です。
納車後お客様にて燃料満タンとエンプティランプが点灯するまでを繰り返していただき異常がないのを確認できましたらすべて終了です。ありがとうございました。
今回はちょっとレアな故障でした。普段何気なく見ているメーター類ですがたまにはちゃんと機能しているか観察してみてはいかがでしょうか。燃料計、水温計(最近無いものが多い)、スピードメーター、タコメーター、電圧計など。動きが悪い?正確な値を示してない?など、異常を感じたらお気軽にご相談ください。